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ホトトギス捕物帖 2章の終わり [ホトトギス捕物帖]

 嘴が床に当たる際に放つ硬質な音、床に打ち据えられる時に聞こえる骨の折れる鈍い音、それらは、ホトトギスの体を床にぶつける度に異なっていた。小さな人間の子供が手にした棒で空缶を叩き、力の入れ方、叩く位置により音色と音量が違うことを発見し、その行為に熱中するように、ムジナも、あたかも自分が一流の音楽家にでもなったような気分で、しっかりと銜えたホトトギスの体を何度も床に叩きつけ、その演奏に没頭し始めた。
 頑是無い子供のすること。大目に見てやるのが大人の度量である、と暢気に構えていたホトトギスであったが、やがて彼女の執拗な攻撃に対して苛立ちを感じ始めた。
「いい加減にしろ。さっさと父ちゃんの体を自由にしやがれ。」
 堪忍袋の緒が切れ、ホトトギスはそう怒鳴りつけた。しかし、ムジナはホトトギスの抗議を敢然と無視し、自らが新たに発見した遊びに興じ続けた。
 ホトトギスは、その存在自体が非常識であり、ムジナにその体を激しく床に打ちつけられところで痛痒ほどに過ぎなかったけれど、いつまでも体の自由を奪われていることに激怒し、「これでも食らいやがれ」と彼女の口の中で放屁した。
 スカンクもかくもと感じられるほどの悪臭であった。ムジナは、その悪臭に耐え兼ね、ホトトギスの体を吐き出した。それから、目に大粒の涙を浮かべ、前肢で鼻の辺りを押さえながら、勝利の舞を踊っているホトトギスを睨み付け、猛然と抗議した。
「何を食べたら、こんな臭いおならができるのよ。」
 ホトトギスはムジナに負けじと睨み返し、「知ったことか」と怒鳴り返した後、「親に牙を立てるとは、親不孝この上ない。恥を知れ、恥を」と彼女に罵声を浴びせ掛けた。
「かわいい娘にこんな臭いおならをするなんて、児童虐待以外の何物でもないわ。だから、お詫びの印に何か私によこしなさいよ。」
「児童虐待は確かに犯罪行為かもしれない。しかし、お前は肝腎なことを忘れている。」
「私が何を忘れていると言うのよ。」
 一人娘のムジナが激昂するのとは対照的に、ホトトギスは落ち着き払った様子で「コホン」と一つ咳払いした後、自分の考えを彼女に開陳した。
「まず第一におならは生理反応である。父ちゃんがお前に向かって放屁したとしても、これは不可抗力であって、父ちゃんがその責めを負う必要はない。父ちゃんがさっきおならしたのは、純粋に、偶発的な事故でだからな。次に、お前に向かってウンコやオシッコをしたとしたら、これは悪意以外の何物でもなく、強く断罪されて然るべきであろうが、父ちゃんがしたのはただの『おなら』だ。大体、家族の前でおならをしていけないという決まりはない。したがって、父ちゃんが故意にお前に向かっておならをしたとしても、そのことで断罪される筋合いはない。むしろ、お前は、このことを強い愛情表現だと感謝するべきではないか。さらに、父ちゃんがおならをしたのは、お前に腹部を強く圧迫されたためだ。したがって、父ちゃんがさっき放屁したのはお前自らが招いた結果であって、いわば自業自得である。そもそも、お前が父ちゃんの言い付けに素直に従い、父ちゃんの体を放していれば、こんなことにはならなかったのだからな。したがって、父ちゃんには何も非がない。、どうしてお前に対する賠償責任が発生するであろうか。」
 ムジナの難癖に劣らず、それは屁理屈以外の何物でもなかった。論理自体は無茶苦茶であったが、一応筋が通っており、ムジナは返答に窮してしまった。そして、駄目押しとばかりにホトトギスはこう言い放った。
「お前が密かに心を寄せているあの好色鼬(いたち)のおならの匂いは、父ちゃんのおならの比ではないぞ。スカンクが鼬の仲間であることより、また、古来より、鼬の最後っ屁と人々に恐れられていることより、このことは明らかだ。父ちゃんのおならの匂いに文句を言うくらいなら、あの好色鼬のことを諦めるんだな。」
「オコジョは、鼬ではないわ。鼬と一緒にしないでよ。それに、オコジョは、父ちゃんと違って、おならなんかしないわよ。だって、オコジョがおならをするところを私は一度も見たことがないのだから。」
 オコジョのおならが猛烈な悪臭を放つかどうかは別にして、ムジナと相思相愛の仲であるオコジョは、事実彼女の前ではおならをしなかった。また、オコジョは、森の貴婦人と呼ばれる通り、極めて美しい外見をしており、そんなことは絶対にありえないのだけれど、美人はおならをしない、トイレに行かないと幻想を抱かせるように、優雅で美しいオコジョがおならをしないと、彼女が勝手に思うのも無理のないことであった。
 しかし、それは幻想に過ぎない。美人がおならをしない、トイレに行かないと言うのは、美しい容姿に相応しくないそのような行為を想像できないからであり、そうあって欲しいという願望に過ぎないのだから。
 そのことをホトトギスに指摘され、現実の残酷さを思い知らされたものの、ムジナは「フン」と鼻を鳴らした後、「確かにオコジョもおならをするかも知れないわ。でも、オコジョのおならはきっと良い香がするにちがいないわ。少なくとも、父ちゃんのように臭い筈がないもの」と反撥した。
「これだから、お馬鹿な子供は困るのだ。父ちゃんの恋人兼婚約者であるセイラでさえ、おならもすれば、トイレにも行くんだぞ。そして、時に父ちゃんですら顔を背けたくなるような、臭いおならをすることだってある。であるからして、どうして、オコジョのおならが臭くないということがあり得ようか。もっと現実を直視しろ。」
「うるさいわね、父ちゃん。父ちゃんが何を言おうと、私は、父ちゃんの話を信じないわ。」
 負け惜しみとも取れるその言葉を残し、ムジナは彼を残しその場を去って行った。彼女の後ろ姿を見送りながら、ホトトギスは大きな溜め息を一つ吐いた。そして、彼もまたその場を立ち去り、何処かへと飛んで行った。


「保育園見つからず退職。悔しい」調査で浮かぶ過酷な保活 ハフポスト [ネムネコの呟き]





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結婚式前日の妹2人を兄が射殺、恋愛結婚許せず パキスタン AFPBB [ネムネコの呟き]





今日のアニソン、「ジャングルはいつもハレのちグゥ」から「Love Tropicana!」 [今日のアニソン・アーカイブ]

今日のアニソンは、「ジャングルはいつもハレのちグゥ」から「Love Tropicana!」です。



夏らしい曲をセレクトしました。


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微分係数と微分可能性の問題 [ネコ騙し数学]

微分係数と微分可能性の問題


問題1 関数f(x)x=aにおける微分係数f'(a)が存在するとき、つぎの極限値をaf(a)f'(a)を用いて表せ。

  

【解】

(1)

  

h→0のとき

  

よって、
  bikeisuu-01.png

(2) x=a+hとすると、h=x−a

よって、x→aのとき、h→0
  bikeisuu-02.png

(解答終わり)


(2)は、次のように解くこともできる。


【別解】

  

よって、

  

(別解終わり)

 


問題2 関数f(x)が任意の実数x,yに対して常に

  

を満足しているとき、次の問いに答えよ。

(1) f(0)を求めよ。

(2) f'(0)=0として、x=aにおける微分係数f'(a)を求めよ。

【解】

(1)

  

x=y=0を代入すると、

  


(2)

  

よって、

  

(解答終わり)

(2)より、問題2の関数は、x=0で微分可能ならば、任意の点aで微分可能なことが分かる。

また、(2)より、f(x)=x²である。

問題3 次の関数の連続性と微分可能性について論ぜよ。

  

【解】

(1)

  

よって、 となり、f(x)x=0で連続である。

x≠0のとき

  

x→0のとき、sin(1/x)は振動し収束しないので、f(x)x=0で微分可能でない。

(2)

  

よって、g(x)x=0で微分可能である。

x=0で微分可能だから、g(x)x=0で連続である。

(解答終わり)

定理

f(x)x=aで微分可能ならば、x=aで連続である。

【略称】

  

よって、x=aで微分可能ならば、x=aで連続である。


タグ:微分積分

小頭症の新生児が3日で6人誕生「ただならぬ事態」ホンジュラス AFPBB [ネムネコの呟き]





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インドで洪水 少なくとも52人が犠牲に スプートニク [ネムネコの呟き]

インドで洪水 少なくとも52人が犠牲に
2016年07月31日 01:35

インド北東部のアッサム及びビハール州で起きた洪水で、少なくとも52人が亡くなった



スプートニク記者が、インド内務相の発表を引用して伝えたところでは、アッサム、ビハール両州で、それぞれ26人ずつの犠牲者が出ている。

インド北東部は、数日前から強い雨に襲われた。当局の発表では、6千人以上の人々の救出に成功した、という。インドの内務大臣は「アッサム州の状況は明るいものではないが,救助隊が懸命に処理に当たっている」と伝えた。



大雨による洪水は、少なくとも400万人の生活に影響を与えている。

http://sptnkne.ws/bNRN


タグ:大雨

ホトトギス捕物帖 2章の続き6 [ホトトギス捕物帖]

 心神耗弱状態下における犯罪行為については、その責任能力を問うことができないという考え方が主流になったのは近現代のものである。そのため、情状酌量の余地はあるであろうが、その理屈がセイラに通用する筈がなかった。
「訳の分からない話をして、煙に撒こうとしているんでしょう。誰があんたのその姑息な手に引っ掛かるものですか。さあ、何を企んでいたのか、正直に答えて貰おうじゃない。」
「本当なんだ。低血糖状態で、僕は何も考えることができなかったんだ。だから、僕のいうことを信じてよ、セイラ。」
 そう言って、ホトトギスは円らな瞳に大粒の涙を浮かべた。理屈が通用しないのならばセイラの情に訴えかけようと、涙を浮かべ、自分の無実を主張しようとしたのであった。しかし、そんなホトトギスの魂胆など、彼との付き合いの長いセイラは、お見通しであった。彼を鷲掴みする手にさらにに力を込めた後、セイラは饒舌な彼の嘴を軽く左の人差し指で弾いた後、鬼のような形相を浮かべた。
「これだけべらべらと喋っておいて、あんたが栄養不足で何も考えることができないという話を信じろと言うの。呆れてものが言えないわ。」
 そう言った後、セイラは、意識を取り戻し彼女の足元でお座りをしているムジナに視線を向け、ムジナにこう問いかけた。
「あんたもそう思うでしょう。それで相談なんだけど。あんたは、このホトトギスをどうして欲しい。」
 血こそ繋がっていないものの、ホトトギスは、彼の娘であるムジナに二度も飛び蹴りを食らわせたのである。それだけでも、強く断罪されて然るべきであろう。その上、ホトトギスは、ムジナが請求した贖罪の品であるチョコレートを払おうとしなかった。情状酌量の余地は何処にもなかった。ムジナは、後ろ足で立ち上がると、自由になった前肢で拳闘のような仕種を始め、ホトトギスにお仕置きをするべきだと言う旨を彼女に伝えた。
「あんたもそう思っているみたいね。やっぱりお仕置きをしないとね。」
 セイラは、嬉しそうに微かに口元を綻ばせると、生き生きとした表情を浮かべ、ホトトギスに殴る蹴るの暴行を加えた。最初の内、ムジナは満足そうにその光景を座って眺めていたが、やがてそれにも飽きて、その凶行に参加した。
 曲がりなりにもホトトギスはムジナの育ての親である。お腹を空かせた身寄りのないムジナを引き取り、我が子同然に、ここまで大きく育てたのは、ホトトギスである。その大恩あるホトトギスの体に、ムジナは容赦なく牙を突き立てたり、後ろ足で蹴りを食らわせたりもした。
 恩を仇で返すようなムジナのこの行動に憤慨したのは、セイラからの激しい暴行を受け落命した筈のホトトギスであった。ピクピクと小刻みに死後痙攣しながら、ホトトギスはムジナを睨み付けた。
「父ちゃんの亡骸に牙を突き立てるとは、どういう料簡をしているんだ。これだから、四つ足の獣は、畜生と呼ばれて馬鹿にされるのだ。さあ、分かったら、死んでいる父ちゃんのすることの邪魔をするな。そして、父ちゃんの体を口から放し、あっちに座って、『セイラ姉ちゃんは、私の大切な父ちゃんに何て酷いことをするのよ。お詫びの印に、父ちゃんの頭を優しく撫でてやるべきよ』と非難する視線を向けるんだだ。分かったら、さっさと取り掛かれ、この親不孝娘。」
「何、馬鹿なことを言っているのよ、父ちゃん。」
 予想外の返答にホトトギスが驚きの表情を浮かべると、ムジナは次のように答えた。
「さっき、父ちゃんは、セイラお姉ちゃんが父ちゃんに暴力をふるうのは父ちゃんへの愛情表現だと教えてくれたばかりじゃない。私は父ちゃんのその教えにしたがって、父ちゃんの体に牙を突き立てて、父ちゃんへの愛情を率直に表現しているの。だから、父ちゃんは、私に文句を言わず、感謝すべきよ。分かったら、素直に私の愛情を甘受しなさい。」
 そう言い終えると、ムジナは、再び鋭い犬歯を彼の体に深々と突き立てた。捉えたアザラシや海豚に鯱がそうするように、その後、ムジナは頭を何度も激しく横に振り、しっかりと銜えたホトトギスの体を床に打ちつけた。


「ウナギ風味のナマズ」店頭に 近畿大が開発 朝日 [ネムネコの呟き]





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今日のアニソン、ゲーム「ラムネ」から「ラムネ」 [今日のアニソン・アーカイブ]

暑いから、「ラムネ」を飲みたくなったにゃ。
ということで、
今日のアニソンは、ゲーム「ラムネ」から「ラムネ」です。



そして、同じく「ラムネ」からこの曲を。




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