So-net無料ブログ作成
ネコ騙し数学 ブログトップ
前の10件 | -

放物型偏微分方程式の数値解法2 [ネコ騙し数学]

放物型偏微分方程式の数値解法2

 

前回に引き続き、差分法を用いた熱伝導方程式の数値解法について述べることにする。

  

この方程式の時間微分を

  

右辺の空間微分を

  

と近似すると、(1)式は

  

となる。

  

とおくと、

  

という3重対角行列を係数を持つ連立方程式が得られる。

 

(1)の解をT=T(x,t)とし、初期条件を

  

境界条件を

  

とする。

そして、

  

とすると、初期条件より

  

境界条件より

  

となる。

したがって、

  

という連立方程式が得られ、逐次的に、3重対角行列アルゴリズム(TDMA)を用いて解くことによって、微分方程式(1)の近似解を求めることができる。

 

このような解法を陰解法という。

陰解法は、前回紹介した陽解法とは異なり、無条件安定である。

 

陽解法との比較参照のために、前回と同じ問題

 

問題

   

を、初期条件

  

境界条件

  

のもとで、Δx=1Δt=1として解け。

 

を解かせたものは次の通り。

ht-graph-002.png 

この問題の場合、厳密解と比較すると、陰解法による近似解は厳密解よりも大きいことがわかる。

さらに、前回の陽解法による結果を加え比較したものが次のグラフである。

 

ht-graph-003.png

込み入っていて、少しわかりづらいと思うのだけれど、厳密解は陰解法と陽解法の間に位置している。

ということで、陰解法と陽解法によって得られた数値解を足して2で割ると厳密解に近い結果が得られることが予想できる。

この予想は正しく、陽解法と陰解法の中間的な解法、クランク・ニコルソン法という解法が存在する。

 

ht-graph-004.png

 

Δt=1Δx=1という非常に粗い計算でありながら、クランク・ニコルソン法は、厳密解とよく一致していることが分かる。

 

ただし、この事実をもって、陽解法や陰解法は精度が悪いと思わないで欲しい。

Δt=0.1程度にとれば、陽解法、陰解法ともに良好な結果を得ることができる。

陽解法はともかく、陰解法は熱や流れなどの数値計算ではよく使われている、優れた解法である。

 

問題の初期条件を

  

境界条件を

  

と変え、陰解法を用いてΔt=0.5Δx=0.4として計算した結果を以下に示す。

このようにあらい格子でも、厳密解をよく再現していることが分かる。

ht-graph-007.png

ht-graph-008.png

ht-graph-009.png

 

 

そして、t→∞の定常解

  

に収束することが確認できる。

誤差は最大で10%くらい。

Δt=0.1Δx=0.4にすると、誤差は最大で約3%。

 

陰解法よりより高精度な計算ができる、クランク・ニコルソン法は、次回ということで。

 

計算に使用したFortranプログラムは次の通り。

 

parameter (nt = 20, nx = 10)
real t(0:nx,0:nt)
real a(nx),b(nx),c(nx),d(nx)
real kappa,l

l=4.0
dt = 0.5
dx = l/nx
dx2 = dx*dx
kappa=0.5

do i=0, nx
    do j=0, nt
        t(i,j)=0.
    end do
end do

! initial conditon
do i=0, nx
    x=i*dx
    t(i,0)=x*(l-x)+x/l
end do

! boundary condition
do j=1, nt
    t(0,j)=0.
    t(nx,j)=1.
end do

do j=1, nt
    do i=1,nx-1
        a(i)=-kappa/dx2
        b(i)=2.*kappa/dx2 + 1/dt
        c(i)=-kappa/dx2
        d(i)=t(i,j-1)/dt
    end do
    d(1)=d(1)-a(1)*t(0,j)
    d(nx-1)=d(nx-1)-c(nx-1)*t(nx,j)
    call tdma(a,b,c,d,nx-1)

    do i=1,nx-1
        t(i,j)=d(i)
    end do
end do

write(*,*) ' *** result *** '
do j=0,nt
    write(*,100) j*dt, (t(i,j), i=0,nx)
end do

write(*,*)
write(*,*) 'exact solution' 
do j=0,nt
    write(*,100) j*dt, (exact(i*dx,j*dt), i=0,nx)
end do

write(*,*)
write(*,*) 'error(percent)' 
do j=1,nt
    write(*,100) j*dt, ((t(i,j) - exact(i*dx,j*dt))/exact(i*dx,j*dt)*100, i=1,nx-1)
end do
100 format(12(f8.5, 1x))
end

!  TDMA
subroutine tdma(a,b,c,d,n)
real a(n), b(n), c(n),d(n)

! 前進消去
do i=1,n-1
    ratio=a(i+1)/b(i)
    b(i+1)=b(i+1)-ratio*c(i)
    d(i+1)=d(i+1)-ratio*d(i)
end do

! 後退代入
d(n)=d(n)/b(n)
do i=n-1,1,-1
    d(i)=(d(i)-c(i)*d(i+1))/b(i)
end do

end

function exact(x,t)

pi = acos(-1.0)
s=0.
do i=1,10
    s=s+128/((2*i-1)**3*pi**3)*exp(-(2*i-1)**2*pi**2/32*t)*sin((2*i-1)*pi/4*x)
end do
exact = s+x/4.
end


nice!(0)  コメント(0) 

放物型偏微分方程式の数値的解法1 [ネコ騙し数学]

放物型偏微分方程式の数値的解法1

 

grid--001.png放物型偏微分方程式の熱伝導方程式

  

を例に取り、差分法を用いた数値的な解法について考えることにする。

 

(1)の左辺の時間(偏)微分

  

右辺の2階の空間(偏)微分を

  

と、差分法を用いて近似すると、

  

ここで、

  

とおくと、

  

となる。

を計算する際、はすべて既知なので、(5)式を用いて逐次的にを計算することができる。

とくに、r=1/2のとき、(5)式は

  

になる。

 

このような解法を陽解法という。

陽解法は代数方程式を解くことなく簡単に計算できるが、

  

のとき、(5)を用いて求めた近似解は安定ではなく、振動解が得られる。

したがって、

  

となるようにΔtΔxを選ばないといけない。

 

(5)式の右辺を

  

と書き換え、右辺第2項を無視すると――なんと大胆な(^^ゞ――

  

誤差がこれにしたがって伝播するとする、安定であるためには、

  

でなければならい。

したがって、安定であるためには

  

・・・。

もう少し正確な議論をすると、誤差

  

に従うとする。

すると、

  

だから、少なくとも、安定であるためには

  

でなければならないに違いない。この条件を満たさないと、近似解は振動したり、発散するだろう。

そして、r>0だから、

  

 

正確な議論をするためには、von Neumannの判定法などを用いる必要があるが、それは厄介なので、簡易的にこの関係を求めてみたにゃ。

 

 

問題

  

を、初期条件

  

境界条件

  

のもとで、Δx=1として解け。

【解】

Δt

  

となるように、Δt=1にとると、

  

となる。

  

以下、同様に計算すると、次の表が得られる。

 

この結果をグラフにすると、次のようになる。

 ht-graph-001.png

定量的にはともかく、このような粗い計算であっても、指数関数的な現象を捉えており、定性的には正しい結果が得られていることがわかる。

 

より精度よく計算するために、Δx=0.1とすると、条件(7)より

  

よって、Δt0.01以下にとる必要があり、計算量が大きく増えてしまう。

したがって、実際は、熱伝導方程式を陽解法を用いて解くことはない。

 

こうした制約のない陰解法を次回紹介することにする。



nice!(0)  コメント(0) 

平行平板ポアズイユ流れの熱伝達のプログラム(最終版) [ネコ騙し数学]

! 2平板間の流れ(平板ポアズイユ流れ、壁温一定)を解くプログラム
! NS eq. U(∂U/∂X)+V(∂U/∂Y)=-dP/dX+1/Re(∂²U/∂²Y)
! 連続の式 ∂U/∂X+∂V/∂Y=0
! エネルギー方程式 U(∂T/∂X)+V(∂T/∂Y)=1/(RePr)(∂²U/∂²Y)
parameter (m=10,n=5,n1=6) ! n1=n+1
real u(0:m,0:n),v(0:m,0:n), dpdx(m)
real a(n),b(n),c(n),d(n+1),e(n),f(n+1)
real t(0:m,0:n)
real tb(m), qnu(m)
real dummy_v(n);
iter_limit = 200 ! 流れ場の反復計算の反復回数の上限
eps = 1.0e-6 ! 流れ場の収束判定

xl=10
re=100.; pr =0.7
dy=0.5/n
dy2=dy*dy
dx=xl/m

! 速度u,vの初期化
do i=0,m
    do j=0,n
        u(i,j) =0.0 ; v(i,j)=0
    end do
end do

! 流入速度(X=0)の速度
do j=1,n
    u(0,j)=1.0
end do

do i=0, m ! 温度の初期化
    do j=1,n
        t(i,j)=0
    end do
end do

do i=1,m ! 壁の温度
    t(i,0)=1
end do


do i=1,m
    x= x+dx
    do iter=1, iter_limit
    ! NS方程式の係数行列の計算と値のセット
        do j=1,n
            a(j)=-v(i,j)/(2.*dy)-1./(re*dy2)
            b(j)=u(i,j)/dx+2./(re*dy2)
            if (j.ne.n) then
                c(j)=v(i,j)/(2*dy) -1./(re*dy2)
            else
                c(j)=0.
            end if
            d(j)=u(i-1,j)/dx*u(i,j)
            e(j)=1.
            f(j)=dy
        end do
        a(n)=a(n)-1./(re*dy2)
        d(n1)=0.5
        f(n)=dy/2
        f(n1)=0.

        ! 速度と圧力を解くプログラムを呼び出す
        call calcup(a,b,c,d,e,f,n,n1)
        do j=1,n
            u(i,j)=d(j)
        end do
        err=abs(1-dpdx(i)/d(n1))
        dpdx(i)=d(n1)
       
        ! 連続の式からvを計算 (ここは改良すべき・・・)
        do j=1,n-1
!            v(i,j) = v(i,j-1)+dy/dx*(u(i-1,j)-u(i,j))
            um=0.5*(u(i-1,j) + u(i-1,j-1))
            up=0.5*(u(i,j) + u(i,j-1))
            v(i,j)=v(i,j-1)+dy/dx*(um-up) ! 少し改良・・・
        end do
        if (err.lt.eps) exit
    end do
end do


! エネルギー方程式の連立方程式の係数の計算
do i=1, m
    do j=1,n
        a(j)=-v(i,j)/(2.*dy)-1./(re*pr*dy2)
        b(j)=u(i,j)/dx+2./(re*pr*dy2)
        if (j.ne.n) then
            c(j)=v(i,j)/(2*dy) -1./(re*pr*dy2)
        else
            c(j)=0.
        end if
        d(j)= u(i,j)/dx*t(i-1,j)
    end do
    d(1)=d(1)+1./(re*pr*dy2)*t(i,0)
    a(1)=0.
    a(n)=2*a(n)
    c(n)=0.

    call tdma(a,b,c,d,n) ! 連立方程式を解く
   
    do j=1,n
        t(i,j)=d(j)
    end do
end do

! 台形公式でバルク温度(混合平均温度)の計算
    do i=1,m
        s=0.5*u(i,n)*t(i,n)
        do j =1,n-1
            s = s + u(i,j)*t(i,j)
        end do
        tb(i)=2*s*dy;
    end do

! 局所の熱伝導量、並びに局所ヌセルト数を計算
    do i=1, m
        dtdy= (4*t(i,1)-t(i,2)-3*t(i,0))/(2*dy)
        qnu(i)=-dtdy/(1-tb(i))
    end do

write(6,*) ' ***** 計算結果 ***** '
write(6,*) 'U'
do i=1, m
    write(6,100) i*dx,(u(i,j),j=1,n), dpdx(i)
end do
write(6,*)
write(6,*) 'V'
do i=1, m
    write(6,100) i*dx,(v(i,j),j=1,n)
end do

write(6,*)

write(6,*)
write(6,*) 'T'
do i=1, m
    write(6,100) i*dx,(t(i,j),j=1,n), qnu(i)
end do

100 format(f8.5,1x, 12(f8.5,1x))
110 format(a, 1x, 5(f8.5,1x),a)

end

! UとdP/dXを解くサブルーティン
subroutine calcup(a,b,c,d,e,f,n,n1)
real a(n), b(n), c(n),d(n1),e(n) ,f(n1)

! 前進消去
do i=1,n-1
    ratio=a(i+1)/b(i)
    b(i+1)=b(i+1)-ratio*c(i)
    d(i+1)=d(i+1)-ratio*d(i)
    d(n1)=d(n1)-f(i)/b(i)*d(i)
    e(i+1)=e(i+1)-ratio*e(i)
    f(i+1)=f(i+1)-f(i)/b(i)*c(i)
    f(n1)=f(n1)-f(i)/b(i)*e(i)
end do
f(n1)=f(n1)-f(n)/b(n)*e(i)
d(n1)=d(n1)-f(n)/b(n)*d(n)

! 後退代入
d(n1)=d(n1)/f(n1)
d(n)=(d(n)-e(n)*d(n1))/b(n)
do i=n-1,1,-1
    d(i)=(d(i)-c(i)*d(i+1)-e(i)*d(n1))/b(i)
end do
end

!  TDMA
subroutine tdma(a,b,c,d,n)
real a(n), b(n), c(n),d(n)

! 前進消去
do i=1,n-1
    ratio=a(i+1)/b(i)
    b(i+1)=b(i+1)-ratio*c(i)
    d(i+1)=d(i+1)-ratio*d(i)
end do

! 後退代入
d(n)=d(n)/b(n)
do i=n-1,1,-1
    d(i)=(d(i)-c(i)*d(i+1))/b(i)
end do

end

出力部は自分で作るといいにゃ。そこまでは面倒を見きれないケロよ。

mはX方向の分割数、nはY方向の分割数、n1=n+1だケロ。Xの最大値は10だから、m=100、n=10くらいが丁度いいんじゃないかな。mを1000、nを100にしても、m×nオーダーの計算法だから、エンターキーを押した瞬間に終わると思うけれど、U、V、T合せて30万のデータ数になるから、mとnをあまり大きくすのはやめたほうがいいと思うにゃ。


タグ:数値解析
nice!(0)  コメント(0) 

陰的オイラー法 [ネコ騙し数学]

陰的オイラー法

 

微分方程式

  

の解は

  

で与えられる。

この式の右辺の定積分を

  

と近似し、

  

と逐次的に微分方程式の近似解を求める方法を陰的オイラー法という。

 

等間隔の場合、すなわち、

  

のとき、

  

である。

 

  

このとき、陰的オイラー法は

  

となり、この漸化式を解くと

  

になる。

また、誤差も漸化式に従うとすれば、

  

のとき、すなわち、

  

のとき、陰的オイラー法は安定した解法になる。

 

λ=3h=1のとき、λh=3>2となり陰的オイラー法は安定であり、

  

に収束する。

しかし、この条件のときの微分方程式の解は

  

であり、陰的オイラー法による近似解は厳密解の挙動を表していない。陰的オイラー法による近似解が安定でかつ意味を持つのは、λh<0のときである。

数値計算でいう安定とは収束解が得られるという意味であり、その収束解が微分方程式の解であることを意味しないことに注意。

陰的オイラー法は、陽的オイラー法と同様に打切誤差がO(h²)程度で、しかも、方程式を解かなければならないので、実際に使われることはない。

たとえば、

  

の場合、

  

を解かなければならない。

この方程式は二分法やニュートン法を用いて数値的に解くことができるが、各段階でこの計算を行わなければならないので、計算量が多くなってしまう。理論的は話ではともかく、陰的オイラー法の打切誤差はO(h²)程度なので、とてもじゃないけれど、こんな計算は馬鹿らしくてやってられない。

 

参考までに、λ=1h=0.1のときに、陽的オイラー法と陰的オイラー法を用いて(6)を数値的に解いた計算結果を示す。

 

 

 

この場合、陽的オイラー法の方が陰的オイラー法よりも精度よく計算できていることが分かる。

 

λ=−1h=0.1のときは、次のようになる。この場合は、陰的オイラー法の方が精度よく計算できていることが分かるだろう。

 

 

 

また、一般的な傾向として、厳密解と比較した時、陰的オイラー法は大きめの値を出し、陽的オイラー法は小さめの値を出し、厳密解はこの2つの間に位置し、したがって、陽的、陰的オイラ法の近似解の平均をとれば厳密解に近い値を求められそうである。

そこで、λ=1h=0.1の場合について計算してみると、次のようになる。

 

 

 

予想通り、劇的に精度が向上したにゃ(^^)


nice!(0)  コメント(0) 

オイラー法の誤差の内訳 [ネコ騙し数学]

オイラー法の誤差の内訳

 

この記事を書いた私自身、このあたりの話はよく分かっていないのだけれど・・・。

 

微分方程式を

  

とする。

(1)式の点における近似解、厳密解をとするとき、で発生した誤差

  

は、オイラー法の場合、

  

次のステップのの近似解に伝播していく。

 

の場合、

  

だから、

  

である。

そして、この伝播誤差の他に、k+1段の積分計算にともなう打切誤差が加わり、

  

となり、k+1段に

  

として伝わってゆくのでしょう。

 

この考えに基づき、誤差の蓄積の内訳を求めてみた。

λ=1h=0.1の場合は次の通り。

 

 

Euler-gosa-005.png 

Euler-gosa-006.png

 

オイラー法の場合、伝播誤差をまったく含まないx=0.1を除き、誤差の大部分を伝播誤差が占めており、この伝播誤差のために、計算を進めるたびに厳密解との乖離が大きくなってゆくことが分かる。

 

 

安定であるλ=−1h=0.1の場合は、次のようになる。

 

 

Euler-gosa-007.png

 

Euler-gosa-008.png

 

この場合、伝播誤差(の絶対値)はx=1.2の付近まで増加するのは、伝播誤差の減衰よりも計算のたびに加わる打切誤差の(絶対値)の増加が大きいため。

この場合も、誤差の多くを占めていることが分かる。

 

なお、この計算においては、打切誤差は、相対誤差と伝播誤差の差から求めてある。

ネムネコは数値計算の素人だから、こうした計算法の是非についてはわからない。そして、数値計算屋さんと伝播誤差を違う意味で捉えているのかもしれない。

だから、この方面に詳しいヒトや数値計算屋さんに、こうした計算の是非などについて教えて欲しい。


nice!(0)  コメント(0) 

誤差の蓄積 [ネコ騙し数学]

誤差の蓄積

 

  

の解は

  gosa-001.png

であり、Euler法は(2)式の積分を

  gosa-002.png

と近似し、

  

を計算し、以下、逐次的に

  

と計算し、微分方程式(1)の近似解を求める方法である。

特に、

  

と、等間隔の時、オイラー法は

  

となる。

そして、(5)の(局所的な)打ち切り誤差程度である。コンピュータを用いる解法では、この打ち切り誤差の他に計算機特有の丸め誤差などが発生するが、丸め誤差は打ち切り誤差と似た性質を持っているので、打ち切り誤差に含めることが可能であろう。

 

が正確にであるとき、積分によって得られるの近似値の間には

  

という関係が成立する。ここで、は局所的な打ち切り誤差を表す。

さらに、が誤差を含めば、にはこの誤差伝播誤差と局所的な打ち切り誤差が入る。この2つの誤差によって生じる誤差は、計算をするたびに蓄積し、時に近似計算の結果を無意味なものにしてしまう。

 

微分方程式(1)、すなわち、y’=f(x,y)のオイラー法による積分(5)において、が正確であれば、

  

である。

ここで、

  

の誤差を含めば、

  

右辺第2項をテーラー展開し、は十分小さく高次の項を無視できるとすると、

  

(10)式を(9)式に代入すると、

  

したがって、伝播誤差は

  

である。

よって、では、

  gosa-004.png

となり、では、

  

となる。

のとき、計算を進めるたびに誤差は増大してゆく。そして、hが小さければ、

  

であれば、誤差の影響は積分を繰り返すたびに小さくなり、やがて消失してしまう。

 

次の微分方程式があるとする。

  

この微分方程式の解は

  

である。

(13)式にEuler法を用いると、

   

となる。

誤差も(14)式に従うとすれば、

  

したがって、誤差因子1+λh

  

すなわち、

  

であれば、(伝播)誤差は常に一定の範囲に収まる、つまり、有界で、安定である。

λ>0のとき、(16)を満たすことはできないので、(積分の)計算を進めるたびに、伝播誤差が指数関数的に増大する。

 

参考までに、λ=±1h=0.1としたときの結果をグラフに示す。

λ=1のとき、誤差が指数関数的に増加していることが分かる。

 

Euler-gosa-001.png

 

対して、λ=−1のとき、誤差は0≦x≦1では増加するが、さらに計算が進むに従い、誤差が減少してゆくことが分かる。

 

Euler-gosa-002.png

 

また、λh=−2となるように、λ=−2h=1とすると、次のような振動解が得られる。

 

Euler-gosa-003.png

 

そして、λ=−3、h=1とすると、この計算はやがて発散してしまう。

Euler-gosa-004.png


nice!(0)  コメント(0) 

差分法による2階常微分方程式の境界値問題の解法 [ネコ騙し数学]

差分法による2階常微分方程式の境界値問題の解法


 


次の2階常微分方程式



を、差分法を用いて解く解法について考える。


 


閉区間[a,b]a≦x≦b)をn等分し



とし、



とおき、さらに分点におけるyの値を



とおく。


 


(1)式の導関数を



と差分法を用いて近似すると、k=1,2,・・・,n−1において



というn−1本の方程式が得られる。


未知数は、n−1個なので、連立方程式(4)を解くことにより、これらの未知数を求めることができる。


 


連立方程式(4)は



とおくと



と書き換えることができる。


そして、(6)式の左辺の係数行列は、3重対角行列なので、TDMATri Diagonal Matrix Algorithm)を用いて解くことができる。


 


以下に、微分方程式



を解かせたプログラムと、分割数をn=10n=100とした場合の計算結果を示す。


 


! 差分法を用いて y''+f(x)y'+g(x)y=h(x) の境界値問題(でぃれくれ型)を解くプログラム
! ただし、固有値問題は解けない!!
parameter (ns=100,ns1=101)
real x(0:ns), y(0:ns)
data x,y/ns1*0.,ns1*0/

n=10

a=0.; b=1. ! 境界のx座標
x(0)=a; x(n)=b
y(0)=2.; y(n)=0. ! 境界条件

call Solver(x,y,n)

write(6,*) ' i      x         y'
do i=0, n
    write(6,100) i, x(i), y(i)
end do

100 format(i3,1x,f9.5,1x,f9.5)
end 

function f(x)
f=-14./x
end

function g(x)
g=x**3
end

function h(x)
h=2*x**3
end

! ここより下はいじると危険
! ブラックボックスとして使うべし


subroutine Solver(x,y,n)
real a(n),b(n),c(n),d(n)
real x(0:n), y(0:n)

n1=n-1
dx=(x(n)-x(0))/n

do i=1,n1
    x(i)=x(0)+i*dx
end do

! 差分法によって得られる連立方程式の係数の計算
do i=1,n1
    a(i)=1-dx/2.*f(x(i))
    b(i)=-(2-dx*dx*g(x(i)))
    c(i)=1+dx/2.*f(x(i))
    d(i)=dx*dx*h(x(i))
end do
    d(1)=d(1)-a(1)*y(0) ! 境界条件
    d(n1)=d(n1)-c(n1)*y(n) ! 境界条件

call tdma(a,b,c,d,n1) ! TDMAで連立方程式を解く

do i=1,n1
    y(i)=d(i) ! 計算結果をセット
end do

end

!  TDMA
subroutine tdma(a,b,c,d,n)
real a(n), b(n), c(n),d(n)
do i=1,n-1
    ratio=a(i+1)/b(i)
    b(i+1)=b(i+1)-ratio*c(i)
    d(i+1)=d(i+1)-ratio*d(i)
end do
d(n)=d(n)/b(n)
do i=n-1,1,-1
    d(i)=(d(i)-c(i)*d(i+1))/b(i)
end do

end



 


計算結果はおかしく見えるかもしれないけれど、この計算結果は正しいケロよ。


 


上の微分方程式の解は、ベッセル関数という特殊関数を用いないと表わせないうえに、ベッセル関数は組み込み関数にないので、n=100のときの数値解を厳密解だと考えて欲しいにゃ。


 


少し違うけれど、十進BASIC用のプログラムは 
http://nekodamashi-math.blog.so-net.ne.jp/2016-01-24


に書いてあるので、Fortranを使えないヒト、あるいは、Fortranから他のコンピュータ言語にできないヒトは、コチラのプログラムを参考にしてほしいにゃ。


 


タグ:数値解析
nice!(0)  コメント(0) 

[境界要素法プログラムを設計する([計算部]の完成)] [ネコ騙し数学]

[境界要素法プログラムを設計する([計算部]の完成)]

 

1.Free Termの処理

 

 

 もう一度[内点方程式から境界方程式へ(ラプラス型)]のFree Termの項を考えます。

 

 

 図-1ε→0の極限を取った場合、式(1)ψ(ξη)η)は、節点j+1に一致します。つまりψ(ξη)→ψj+1です。よって、

 

 

 

となります。式(2)の最後の形のψj+1の係数の2項目が、境界積分関数で与えられるGam_12です。

 

 

 節点jが角点の場合、

 

 

になるのでした。kj+1は節点j+1の内角です。ところで今は、角点のない解析領域に対応するプログラムを作成中です。節点が角点でない場合、[境界方程式に関する留意点(ラプラス型)]によればkj+1/2/π→1/2におきかえるのが一般的でした。滑らかな境界点の場合、kj+1πと考えられるからです(β(j+1)β(j)だから)。

 よってメインの「REM 境界要素番号kで境界積分を行うLoop」で全体係数マトリックスA

 

 

を作った後、式(5)Bブロックの対角成分を1/2に上書きする必要があります。上記のLoopの後に、次のコードを追加します。

 

(「境界要素番号kで境界積分を行うLoop」の後)
    REM Bマトリックスの滑らかな境界節点のFree Termを1/2に上書きするLoop
      For i = 1 to BN_Count
        A(i, i) = 1 / 2
      Next i

 

2.Declare文を追加する

 前回の結果より、境界積分のために外部関数LengthAngleNormal_ParamNormal_LengthNormal_FootB_Inte_B1B_Inte_B2B_Inte_H1B_Inte_H2を使用するのでした。これらのDeclare文を追加します。

 

 追加する場所はどこか?という問題があります。個人的な趣味では、これらを使うのは「境界要素番号kで境界積分を行うLoop」なので、道具は「実行者」のすぐそばに置いておきたいのですが、個人的趣味ばかり押し出すと嫌われそうなので(^^;)、普通に[計算部]冒頭に置く事にします。

 

3.Gauss掃き出し法のサブルーティン名を決める

 Gauss掃き出し法のサブルーティン名と引数は、Gauss_0(A, z, n, Zero_Order, Return_Code)としておきます。この名前は趣味です!(←舌の根も乾かぬ内に・・・(^^;))。Gauss_0Declare文も[計算部]冒頭に追加します。

 Azの意味はいいと思うので省略します。nは未知数の数(=2*BN_Count),Zero_Orderは正の整数でピボットの0判定条件に使います。つまりピボットの絶対値がEps10^(- Zero_Order)未満だったら、特異行列です。自分はたいてい、Zero_Order8を使います。

ピボットの意味がわからなかったら、ネコ先生の記事を読もう!(^^)

 Return_Codeは計算終了時の状態を表し、Return_Code = 02の値を取るものとします。Return_Code0は「正常終了」(ちゃんと連立方程式が解けた)、Return_Code1は「0の行がある」、Return_Code2は「特異行列である」だとしておきます。これらはユーザーには関係ないです(プログラマーでないユーザーには(^^))。

 だって正常終了しなかったら、開発中のプログラムは間違てるって事ですから。しかし「プログラマー」という、「ユーザーにとっては」まずデバック時に非常に役立ちます(^^)。だからReturn_Codeの値によってはメッセージを出し、無駄な出力も行わないで強制終了するような制御も入れておきましょう。

 

 リリースしたらその制御は発動しない事を願うのみですが、間違って発動したら「旦那、どんなメッセージが出やした?」ってお客さんに犬のようにきけるんですよ(^^)。それは間違い修正やメンテナンスに対する、非常に得難い情報になります。そしてFortranではそのような行為を「旗を立てる」と言いました(^^)

 

 

 以上まとめると以下です。

 

REM [計算部]
External Function Length
External Function Angle
External Function Normal_Param
External Function Normal_Length
External Function Normal_Foot

External Function B_Inte_B1
External Function B_Inte_B2
External Function B_Inte_H1
External Function B_Inte_H2

External Sub Gauss_0


REM 境界要素番号kで境界積分を行うLoop

  For i = 1 to BN_Count
    REM  特異点番号iの節点iを特定
    x0 = BN(i, 1)  REM 節点iの(x,y)座標
    y0 = BN(i, 2)

    For k = 1 to B_Count
      REM  要素番号kからEN_B(k,2)に従い節点を特定し、要素ごとに境界積分を実行
      j1 = EN_B(k,1)  REM 要素kの始端の節点番号
      j2 = EN_B(k,2)  REM 要素kの終端の節点番号

      x1 = BN(j1, 1)  REM 節点j1の(x,y)座標
      y1 = BN(j1, 2)
      x2 = BN(j2, 1)  REM 節点j2の(x,y)座標
      y2 = BN(j2, 2)

      REM  (x0,y0),(x1,y1),(x2,y2)から、要素kの境界積分値を計算
      REM    積分パラメータ計算
      Lk = Length(x1,y1,x2,y2)
      r1 = Length(x0,y0,x1,y1)
      r2 = Length(x0,y0,x2,y2)
      Gam_12 = Angle(x0, y0, x1,y1,x2,y2, r1, r2, Eps)
      t = Normal_Param(x0, y0, x1,y1,x2,y2)
      h = Normal_Length(x1,y1,x2,y2, t)
      s = Normal_Foot(x0, y0, x1,y1,x2,y2, t)

      REM  ψj1に関する結果をB1,qj1に関する結果をH1で表す
      REM  ψj2に関する結果をB2,qj2に関する結果をH2で表す
    B1 = B_Inte_B1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)
    B2 = B_Inte_B2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)
    H1 = B_Inte_H1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)
    H2 = B_Inte_H2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

      REM  上記結果に基づき、係数マトリックスBとHを作成
      jj1 = BN_Z(j1,1)  REM ψj1の解ベクトルzの中での位置
      jjj1 = BN_Z(j1,2)  REM qj1の解ベクトルzの中での位置
      jj2 = BN_Z(j2,1)  REM ψj2の解ベクトルzの中での位置
      jjj2 = BN_Z(j2,2)  REM qj2の解ベクトルzの中での位置

      A(i, jj1) = A(i, jj1) - B1
      A(i, jjj1) = A(i, jjj1) + H1
      A(i, jj2) = A(i, jj2) - B2
      A(i, jjj2) = A(i, jjj2) + H2
    Next k

  Next i


REM Bマトリックスの滑らかな境界節点のFree Termを1/2に上書きするLoop
  For i = 1 to BN_Count
    A(i, i) = 1 / 2
  Next i


REM 領域要素番号kで領域積分を行うLoop

  For i = 1 to BN_Count
    REM  特異点番号iの節点iを特定
    h = 0

    For k = 1 to R_Count
      REM   要素番号kからEN_R(k,4)に従い節点を特定し、要素ごとに領域積分を実行
      REM  特異点iと要素節点情報から積分値w0を計算
      h = h + w0
    Next k

    REM  上記結果に基づき、既知ベクトルwを作成
    z(i) = h
  Next i


REM 境界節点番号jで境界条件位置を指定するLoop

  For i = BN_Count + 1 to 2 * BN_Count
    REM 行番号から節点番号を特定する
    j = i - BN_Count

    REM  節点番号jからBN_BP(j,2)とBN_Z(j,2) に従い、(D1 D2)ブロックを作成
    REM  節点番号jに従いBN_BV(j,2)の値をwブロックの後に並べ、(d1 d2)ブロックを作成

    If BN_BP(j,1) = 1 Then
      REM  ψjが既知が場合
      jj = BN_Z(j,1)  REM ψjの解ベクトルzの中での位置

      A(i, jj) = 1  REM ψjの値を与えるので、Aの成分は1
      z(i) = BN_BV(jj,1)  REM ψjの値

    ElseIf BN_BP(j,2) = 1 Then
      REM  qjが既知が場合
      jj = BN_Z(j,2)  REM qjの解ベクトルzの中での位置

      A(i, jj) = 1  REM qjの値を与えるので、Aの成分は1
      z(i) = BN_BV(jj,2)  REM qjの値
    End If

  Next i

REM 全体係数行列が出来たので、Gaussの掃き出し法にかけ、未知ベクトルzを求める
  Zero_Order = 8
  Call Gauss_0(A, z, 2 * BN_Count, Zero_Order, Return_Code)

  If Return_Code = 0 Then
    Print "正常終了しました。"
  ElseIf Return_Code = 1 Then
    Print "0の行があります。"
    End
  ElseIf Return_Code = 2 Then
    Print "特異行列です。"
    End
  End If
REM [外部手続き]

REM 境界積分パラメータ ****************************************
External Function Length(x1,y1,x2,y2)
  Length = Sqr((x2 - x1)^2 + (y2 - y1)^2)
End Function

External Function Angle(x0, y0, x1,y1,x2,y2, r1, r2, Eps)

  If r1 < Eps Then
    x01 = 1
    y01 = 0
    x02 = x2 - x1
    y02 = y2 - y1
    r1 = 1
  ElseIf r2 < Eps Then
    x01 = x1 - x2
    y01 = y1 - y2
    x02 = 1
    y02 = 0
    r2 = 1
  Else
    x01 = x1 - x0
    y01 = y1 - y0
    x02 = x2 - x0
    y02 = y2 - y0
  End If

  Gum_12 = Acos((x01 * x02 + y01 * y02) / r1 / r2)
  Sign = Sgn(x01 * y02 - x02 * y01)
  Gum_12 = Gum_12 * Sign

  Angle = Gum_12
End Function

External Function Normal_Param(x0, y0, x1,y1,x2,y2)
  a = x2 - x1
  b = y2 - y1
  t = (b * (x1 - x0) - a * (y1 - y0)) / (a^2 + b^2)

  Normal_Param = t
End Function

External Function Normal_Length(x1,y1,x2,y2, t)
  a = x2 - x1
  b = y2 - y1
  h = Abs(t) * Sqr(a^2 + b^2)

  Normal_Length = h
End Function

External Function Normal_Foot(x0, y0, x1,y1,x2,y2, t)
  a = x2 - x1
  b = y2 - y1
  s = Sqr((t * b + x0 - x1)^2 + (-t * a + y0 - y1)^2)

  Normal_Foot = s
End Function


REM 境界積分 **********************************************
External Function B_Inte_B1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

  If r1 < Eps Then
    B1 = Gam_12 / 2 /Pai
  ElseIf r2 < Eps Then
    B1 = 0
  Else
    B1 = Gum_12 - 1 / Lk * (s * Gum_12 + h * (Log(r2) - Log(r1)))
    B1 = B1 / 2 /Pai
  End If

  B_Inte_B1 = B1
End Function

External Function B_Inte_B2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

  If r1 < Eps Then
    B2 = 0
  ElseIf r2 < Eps Then
    B2 = Gam_12 / 2 /Pai
  Else
    B2 = 1 / Lk * (s * Gum_12 + h * (Log(r2) - Log(r1)))
    B2 = B1 / 2 /Pai
  End If

  B_Inte_B2 = B2
End Function

External Function B_Inte_H1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

  If r1 < Eps Then
    H1 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 3 / 2)
  ElseIf r2 < Eps Then
    H1 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 1 / 2)
  Else
    H1 = -1 / 4 / Pai / Lk * (r2^2 * Log(r2) - r1^2 * Log(r1) - 1 / 2 *((Lk - s)^2 - s^2))
    H1 = H1 + 1 / 2 / Pai * (1 - s / Lk) * (h * Gum_12 + (Lk - s) * Log(r2) + s * Log(r1) - Lk)
  End If

  B_Inte_H1 = H1
End Function

External Function B_Inte_H2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

  If r1 < Eps Then
    H2 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 1 / 2)
  ElseIf r2 < Eps Then
    H2 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 3 / 2)
  Else
    H2 = 1 / 4 / Pai / Lk * (r2^2 * Log(r2) - r1^2 * Log(r1) - 1 / 2 *((Lk - s)^2 - s^2))
    H2 = H2 + 1 / 2 / Pai * s / Lk * (h * Gum_12 + (Lk - s) * Log(r2) + s * Log(r1) - Lk)
  End If

  B_Inte_H2 = H2
End Function


REM Gauss掃き出し法 **********************************************
External Sub Gauss_0(A, z, Zero_Order, Return_Code)
  REM まだ何にもしない
End Sub

nice!(0)  コメント(0) 

ガラーキン法 [ネコ騙し数学]

ガラーキン法

 

微分方程式

境界条件を

とする。

ここで、Vは微分方程式が定義されている領域で、Sは境界面とする。

(1)の解u(x)が独立な試行関数(基底関数)を用いて

と近似できるとする。

このとき、

を残差といい、R=0のときは解uと一致する。

(3)に重みを掛け、

となるようを定める方法が有限要素法の重み付き残差法である。

 

この重みにディラックのδ関数

を用いるものが選点法である。

 

この重みに試行関数、すなわち、

とする方法がガラーキン法である。

 

例によって、微分方程式

を、がラーキン法を用いて解くことにする。

 

この微分方程式の近似解を

とすると、試行関数は

となり、残差は

となる。

したがって、

また、

したがって、

 

よって、

になる。

 

ガラーキン法による計算結果は次の通り。比較のために、選点法による計算結果も示してある。

ga-tab-001.png

fem3-graph-001.png

 

厳密解との差は殆ど無いので、グラフでは厳密解とほとんど重なってしまう。

 

この他に最小2乗法、モーメント法などがあるけれど、あくまで一般論ですが、有限要素法の中ではガラーキン法がもっとも精度がよいといわれている。


タグ:数値解析
nice!(0)  コメント(0) 

[境界要素法プログラムを設計する(境界積分サブルーティン:実装編)] [ネコ騙し数学]

[境界要素法プログラムを設計する(境界積分サブルーティン:実装編)]

1.積分パラメータ関数の実装

 

bem14-fig-001.png

 

 前々回、メインの中に与えた境界積分サブルーティン(関数)は、以下でした。

 

    REM  (x0,y0),(x1,y1),(x2,y2)から、要素kの境界積分値を計算
    REM  ψj1に関する結果をB1,qj1に関する結果をH1で表す
    REM  ψj2に関する結果をB2,qj2に関する結果をH2で表す

    Lk = Length(x1,y1,x2,y2)
    Beta_k = Angle(x2 - x1, y2 - y1, Lk)
    r1 = Length(x0,y0,x1,y1)
    r2 = Length(x0,y0,x2,y2)
    Gamm_1 = Angle(x1 - x0, y1 - y0, r1)
    Gamm_2 = Angle(x2 - x0, y2 - y0, r2)
    h = Normal_Length(x2 - x1, y2 - y1, x0,y0)
    s = Normal_Foot(x2 - x1, y2 - y1, x0,y0, h)

  B1 = B_Inte_B1(Lk, r1, r2, Beta_k, Gamm_1, Gamm_2, h, s)
  B2 = B_Inte_B2(Lk, r1, r2, Beta_k, Gamm_1, Gamm_2, h, s)
  H1 = B_Inte_H1(Lk, r1, r2, Beta_k, Gamm_1, Gamm_2, h, s)
  H2 = B_Inte_H2(Lk, r1, r2, Beta_k, Gamm_1, Gamm_2, h, s)

 B1B2H1H2の計算前に必要な積分パラメータを全て揃えます。そこには、B_Inte_?の中身として[内点方程式の積分公式(ラプラス型)]と[内点方程式から境界方程式へ(ラプラス型)]で導出した式を単純に並べたいという意図があります。なのでまず、積分パラメータを与える関数を検討します。

 

 最初にLength関数ですが、明らかに次でOKです。

 

    External Function Length(x1,y1,x2,y2)
      Length = Sqr((x2 - x1)^2 + (y2 - y1)^2)
    End Function

 前々回に予告したように、関数とサブルーティンはローカル変数を持てる、外部手続きで統一します。Normal_LengthNormal_Footの計算に疑問の余地はないのですが、ちょっと長そうなので後にします。

 次にBeta_kの扱いですが、前回の検討からGamm_1Gamm_2の特殊ケースとして扱って良いとわかりました。という訳でGamm_1Gamm_2の計算です。これらは単独に計算しては駄目で、Gamm_2Gamm_1の形で計算する必要がありました。それをGam_12で表します。

 

 まず特異点(x0y0)が要素節点(x1y1)(x2y2)に一致しないケースから考え始めると、わかりやすいと思います。以下、前回を参照しつつ・・・。

 

 計算開始の前提として、図-1r1r2および(x0y0)(x1y1)(x2y2)は引数渡しされるとします。また特異点と要素節点の一致/不一致判定のために、0距離判定値Epsも必要です。

 

    External Function Angle(x0, y0, x1,y1,x2,y2, r1, r2, Eps)

      If r1 < Eps Then
        x01 = 1
        y01 = 0
        x02 = x2 - x1
        y02 = y2 - y1
        r1 = 1
      ElseIf r2 < Eps Then
        x01 = x1 - x2
        y01 = y1 - y2
        x02 = 1
        y02 = 0
        r2 = 1
      Else
        x01 = x1 - x0
        y01 = y1 - y0
        x02 = x2 - x0
        y02 = y2 - y0
      End If

      Gum_12 = Acos((x01 * x02 + y01 * y02) / r1 / r2)
      Sign = Sgn(x01 * y02 - x02 * y01)
      Gum_12 = Gum_12 * Sign

      Angle = Gum_12
    End Function

 ElseEnd Ifの設定が基本です。

 r1 < Epsr10)の時は、(x01y01)(10)とするのでした。この時(x0y0)(x1y1)に一致するとみなせるので、(x02y02)(x2 - x1y2 - y1)です。そしてr11とします。

 r2 < Epsr20)の時は、(x02y02)(10)とするのでした。この時(x0y0)(x2y2)に一致するとみなせるので、(x01y01)(x1 - x2y1 - y2)です。そしてr21とします。

 

 以上より、積分パラメータを与える関数呼び出しは、

 

    Lk = Length(x1,y1,x2,y2)
    r1 = Length(x0,y0,x1,y1)
    r2 = Length(x0,y0,x2,y2)
    Gam_12 = Angle(x0, y0, x1,y1,x2,y2, r1, r2, Eps)
    h = Normal_Length(x0, y0, x1,y1,x2,y2)
    s = Normal_Foot(x0, y0, x1,y1,x2,y2)

になります(Normal_LengthNormal_Footの引数が前回のままでは不味いと気付いた(^^;))。

 

 Normal_Lengthの実装は以下です。Normal_Lengthは図-1の垂線距離hを求めます。

a = x2 - x1

b = y2 - y1

とすると、(x1y1)(x2y2)を通る直線は、yb/a*xに平行です。a0の場合も考慮して、これをbxay0の形にし、(x1y1)を通る事を考慮すると要素kの直線の方程式は、b(xx1)a(yy1)0になります(なんか受験を思い出すなぁ~(^^))。直線の式からその垂線ベクトルの方位は、明らかに(b,-a)です。従って点(x0y0)からの垂線は、tを任意の実数として、

  

と書けます。(1)b(xx1)a(yy1)0に載る条件は、(1)を代入し、

  

 (2)tについて解くと、

  

 従ってhは、t(3)の値の時、

  

 

 tを利用すれば垂線の足もわかるので、図-1sも出せます。垂線の足の座標は、t(3)の値にした(1)です。よってsは、

  

から、

  

です。

 こうなるとNormal_LengthNormal_Footで同じパラメータtを利用したいですよね。こうしましょう。

 


    t = Normal_Param(x0, y0, x1,y1,x2,y2)
    h = Normal_Length(x1,y1,x2,y2, t)
    s = Normal_Foot(x0, y0, x1,y1,x2,y2, t)

    External Function Normal_Param(x0, y0, x1,y1,x2,y2)
      a = x2 - x1
      b = y2 - y1
      t = (b * (x1 - x0) - a * (y1 - y0)) / (a^2 + b^2)

      Normal_Param = t
    End Function

    External Function Normal_Length(x1,y1,x2,y2, t)
      a = x2 - x1
      b = y2 - y1
      h = Abs(t) * Sqr(a^2 + b^2)

      Normal_Length = h
    End Function

    External Function Normal_Foot(x0, y0, x1,y1,x2,y2, t)
      a = x2 - x1
      b = y2 - y1
      s = Sqr((t * b + x0 - x1)^2 + (-t * a + y0 - y1)^2)

      Normal_Foot = s
    End Function


2.境界積分関数の実装

 以上で境界積分に必要な積分パラメータは全て揃いました。

 

  B1 = B_Inte_B1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)
  B2 = B_Inte_B2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)
  H1 = B_Inte_H1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)
  H2 = B_Inte_H2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)


で良いはずです。引数の最後にEpsが入るのは、これらでも特異点と要素節点の一致/不一致判定が必要だからです。

 

 後はB_Inte_?の中に、[内点方程式の積分公式(ラプラス型)]と[内点方程式から境界方程式へ(ラプラス型)]で導出した式を並べるだけですが、関数の内部構造はExternal Function Angleと同一構造になるとわかります。なのでIfブロックの形を決め、「関数名 = 値」の行を書いてから、計算式を並べる事をお奨めします。



    External Function B_Inte_B1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

      If r1 < Eps Then
        B1 = Gam_12 / 2 /Pai
      ElseIf r2 < Eps Then
        B1 = 0
      Else
        B1 = Gum_12 - 1 / Lk * (s * Gum_12 + h * (Log(r2) - Log(r1)))
        B1 = B1 / 2 /Pai
      End If

      B_Inte_B1 = B1
    End Function

    External Function B_Inte_B2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

      If r1 < Eps Then
        B2 = 0
      ElseIf r2 < Eps Then
        B2 = Gam_12 / 2 /Pai
      Else
        B2 = 1 / Lk * (s * Gum_12 + h * (Log(r2) - Log(r1)))
        B2 = B1 / 2 /Pai
      End If

      B_Inte_B2 = B2
    End Function

    External Function B_Inte_H1(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

      If r1 < Eps Then
        H1 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 3 / 2)
      ElseIf r2 < Eps Then
        H1 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 1 / 2)
      Else
        H1 = -1 / 4 / Pai / Lk * (r2^2 * Log(r2) - r1^2 * Log(r1) - 1 / 2 *((Lk - s)^2 - s^2))
        H1 = H1 + 1 / 2 / Pai * (1 - s / Lk) * (h * Gum_12 + (Lk - s) * Log(r2) + s * Log(r1) - Lk)
      End If

      B_Inte_H1 = H1
    End Function

    External Function B_Inte_H2(Lk, r1, r2, Gam_12, h, s, Eps)

      If r1 < Eps Then
        H2 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 1 / 2)
      ElseIf r2 < Eps Then
        H2 = Lk / 4 / Pai * (Log(Lk) - 3 / 2)
      Else
        H2 = 1 / 4 / Pai / Lk * (r2^2 * Log(r2) - r1^2 * Log(r1) - 1 / 2 *((Lk - s)^2 - s^2))
        H2 = H2 + 1 / 2 / Pai * s / Lk * (h * Gum_12 + (Lk - s) * Log(r2) + s * Log(r1) - Lk)
      End If

      B_Inte_H2 = H2
    End Function

 以上の結果は、[計算部][外部手続き]のところへは、まだはめ込みません。[計算部]では、まだやる事があるからです(もぉ~、境界要素法って面倒くさいなぁ~(^^;))。


nice!(0)  コメント(0) 
前の10件 | - ネコ騙し数学 ブログトップ