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一般の完全形 [ネコ騙し数学]

一般の完全形

 

n階微分方程式

  

の左辺の関数Fの、ある関数Gの導関数であるとき、つまり、

  

であるとき、この微分方程式は完全形であるという。

また、

  

が完全形であるとき、λF積分因子という。

 

問題 次の微分方程式の積分因子を示し、積分により解けることを証明せよ。

【解】

(1) y'は積分因子。

両辺に2y'をかけると

  

また、

  ippan-001.png

となるので、

  ippan-002.png

したがって、

  

よって、一般解は

  

 

【別解】

とおくと、微分方程式は

  

と変形が可能。

したがって、

  

以下、省略

(別解終)

 

(2) が積分因子。

微分方程式の両辺に積分因子をかけると、

  ippan-003.png

だから、

  

したがって、

  

(解答終)

 

これらはあくまで形式的な解です。

たとえば、(1)のという不定積分が求められる――初等的な関数であらわすことができる――とは限らないし、まして、

  

はなおのこと。

だから、解けるのは、次のようにP(y)がごくごく簡単な関数に限られる。

  

P(y)=−yだから、

  

c₁>0のとき、

  

で、とおくと、

  

となり、物理の単振動の方程式が得られる。

物理の力学の教科書などでは、こうした解法が取られることが多いようである。

 

しかし、⑨の一般解解は、特性方程式

  

から、

  

と簡単に求めらることができる。

 


タグ:微分方程式
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微分方程式の解法のまとめ3の気持ち悪さの解消2 [ネコ騙し数学]

微分方程式の解法のまとめ3の気持ち悪さの解消2

 

問題1 次の微分方程式の特殊解を求めよ。

  

 

前回、演算子Dを用いた解法では、この問題の特殊解y₀は、

  

から

  

と得ることができ、そして、この計算法の違いから

  

  

の2つもので出てくるという話をした。

 

しかし、このままでは、やはり、まだ気持ち悪いので、演算子Dを用いない、ロンスキアンWを用いた解法でこの特殊解を求めてみることにする。

 

【ロンスキアンを用いた解法】

(1)式の右辺=0とした同次方程式の特性方程式φ(r)=0

  

となるので、同次方程式の基本解

したがって、このロンスキアンW

  kimo2-001.png

となる。

2階非同次線形微分方程式

  

の特殊解の1つは

  kimo2-002.png

で与えられるので、

  

(解答終)

 

また、

と部分分数に分解できるので、

  

となる。

このように計算すれば、この計算法がロンスキアンを用いて特殊解を求める方法と同じものになることがわかる。

 

だから、禍根を残さないように、微分方程式(1)の特殊解は

  

を選択するべきであった。

こうなるように問題を解けば、「(1)の特殊解を求め方によって特殊解が異なる」ということを表面化させることなく、そして、「なぜ、計算の仕方によって、(1)の特殊解が異なるのですか」という問題を永遠に闇に葬り去ることができにちがいない(^^)

 

【補足】

  

 

ちなみに、微分方程式(1)の両辺をxで2回微分すると、次の微分方程式が得られる。

  

この微分方程式の特性方程式は

  

よって、この微分方程式の基本解はとなるので、(2)の一般解は

  

あるいは、とおくと、(2)は

  

この一般解は

  

となるので、これから

  

微分方程式(1)の基本解はだから、C₁=C₂=0としたが(1)の特殊解であるとすると、

  

これが任意のxについて成立するので、

  

したがって、

  

 

今回の騒動の原因となった元凶の微分方程式は

  

だ。

  kimo2-004.png

になることに注目し、(3)の両辺に(D−1)²をかけると、

  

したがって、この特性方程式は

  

よって、(3’)の基本解はである。

何か、気づきませんか?

 


タグ:微分方程式
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「微分方程式の解法のまとめ3」の気持ち悪さの解消 [ネコ騙し数学]

「微分方程式の解法のまとめ3」の気持ち悪さの解消

 

微分方程式の解法のまとめ3の問の(4)の特殊解が、【解】で求めた

  

と、別解で求めた特殊解

  

とでは違う。

これでは、なんとも気持ち悪い、目覚めが悪いので、なぜ、この違いが出てきたのか、少し考えてみることにする。

 

問の(4)の特殊解の求め方は

  

である。

しかし、の計算順序を次のように変更すると、

  

となる。

つまり、計算の順序、微分と積分の(計算)順序によって、この計算の値が変わってしまうんですね〜。

 

また、この計算は、微分を含むことなく積分のみで

  

と計算することもできる。

積分の順序を換えると、

  

となり、同じように、積分の順序によっての値が変わってしまう。

 

ところで、

  

は、微分方程式

  

の特殊解と考えることもできる。

実際、この微分方程式の左辺に上で求めたを代入すれば、

  

となり、ともに上の微分方程式(1)の解である。ここで、c0または1である。

そして、上の計算からc01以外の定数であっても成り立つことがわかるだろう。

 

また(1)は、とおくと、

  

と書き換えることができる。

(2)の両辺にをかけると、

  

よって、

  

ここで、C₁C₂は任意定数。

C₁=0C₂=0、−1とおくと、特殊解が得られる。

だから、計算の順序でと変わったとしても、これは必ずしも矛盾した話ではない。

 

(1)の右辺を0とした同次方程式

  

の特性方程式は

  

となるので、同次方程式の基本解はで、一般解は

  

となる。

これに特殊解を加えると

  

を加えると

  

ここで、C₂−1をあらためてC₂とおけば

  

と、(3)式と同じになる。

だから、の計算法によって得られた特殊解の違いは深刻なものではないというわけ。

 


タグ:微分方程式
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微分方程式の解法のまとめ3(演算子法) [ネコ騙し数学]

微分方程式の解法のまとめ3(演算子法)

 

定数係数のn階非同次線形微分方程式

  pde3-001.png

は、次の微分演算子

  pde3-002.png

を用いると、形式的に

  pde3-003.png

となる。

さらに、微分演算子Dの多項式を

  

とおけば、定数係数のn階非同次線形微分方程式は

  

と表される。

そこで、を満たす関数y

  

と定義する。

すると、

  

であるから、定義から

  

となる。

また、次の定理が成り立つことも明らかであろう。

 

定理(線形性) αβを定数とするとき、

  

である。

 

基本公式

  

 

さらに、φ(D)の逆演算子に関しては次の公式が成り立つ。

  pde-005.png

特に、φの多項式、すなわち、φ(D²)のとき

  pde3-006.png

 

問 次の微分方程式を解け。

【解】

(1) 特性方程式φ(r)

  

だから、右辺を0とした同次方程式の一般解y₁

  

微分方程式より、特殊解y₀

  

したがって、この微分方程式の解は

  

 

(2) 特性方程式は

  

よって、同次方程式の一般解は

  

特殊解は

  pde3-008.png

したがって、この微分方程式の一般解は

  

 

(3) 特性方程式は

  

したがって、同次方程式の一般解は

  

非同次方程式(D²+4)y=sinxより、特殊解は

  

ここで、とおくと、公式(4')より

  

よって、一般解は

  

 

(4) 特性方程式は

  

よって、同次方程式の一般解は

  

特殊解は

  

したがって、一般解は

  

(解答終)

 

(4)は

  pde3-020.png

と計算してもよいのだろう、たぶん(^^ゞ。

このように計算すると、特殊解は

  

となる。

 


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一般解は、本当に一般解か? [ネコ騙し数学]

一般解は、本当に一般解か?

 

次の微分方程式があるとする。

  

この微分方程式の一般解は

  

である。

そして、これに、たとえば、C=1など特別な値を与えたもの

  

などが特殊解である。

ここで、

  

と定義すると、C=1のときの特殊解は

  

と表せる。

 

ということで、微分方程式

  

を満たす関数y=φ(x,C)Cはパラメータ)を一般解と呼べばいいのだろう。

 

さて、このように一般解を定義すると、すぐに大変な事態に遭遇する。

例えば、次の微分方程式を考える。

  

y≠01とすると、

  

ところで、計算をするまでもなくy=0y=1は微分方程式(1)の解である。

一般解(2)にC=0を与えればy=1になるので、y=1はよい。

しかし、(2)のCにいかなる値を与えても、微分方程式(1)の解y=0にはならない。

したがって、

  

は、微分方程式をみたす関数のすべてを表せないので、(2)は(1)の一般解ではないことになってしまう。

大変だケロ。

この大問題を回避するために、y=0は、特異な解、特異解と呼ぶことにするにゃ。

 

これで危機的状況を回避できたかに見える。しかし、それほど、世の中は甘くない!!

  

の両辺に−1をかけると、

  

さてさて、(2)と(3)は同じだろうか。

C≠0のとき、右辺の分子分母をCで割れば、

  

になるので、1/Cを改めてCとおけば形の上では(2)と(3)は同じものに見える。

しかし、(2)と(3)では決定的な違いがある。

C=0とすると(3)はy=0あらわせけれど、Cにいかなる値を与えてもy=1にならないので、今度はy=1が特異解になってしまう。

 

ここで言いたのは、微分方程式の一般解というものは、実は、結構、胡散臭い代物だということ。

 

さらに、次の微分方程式について考えることにする。

  

この微分方程式はより深刻な問題を含んでいる。

y≠0とすると、

  

今度は、C=0とするとy=0になるので問題は発生しないように見える。

しかし、C₁C₂を任意定数、ただし、C₁≠C₂とし、

  

とおくと、(6)は(4)の解であり、また、俗に(4)の一般解とされる(5)で表すことは出来ない。

それどころか、(5)は、C₁≠C₂の制限を取り払った(6)のC=C₁=C₂の特殊な解で、(6)がより一般的な解ということになるだろう。

(6)は1つの式ではないからダメというヒトの口封じに、ヘヴィサイド関数

  

を導入し、

  

とすればよいだろう。

 

先に、1階常微分方程式の一般解はy=φ(x,C)Cはパラメータ)で表されると書いたけれど、微分方程式(4)の一般解(?)はパラメータC₁C₂を用いてy=φ(x,C₁,C₂)の形になるのであった。

 

それでも、あなたは、微分方程式(4)の一般解は(5)だと言い張りますか?

 

この記事は、稲葉三男著「微積分の根底をさぐる」(現代数学社)の「一般解の怪奇」を参考にして書いたにゃ。


タグ:微分方程式
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正則関数による写像 [ネコ騙し数学]

正則関数による写像

 

領域Dで定義された関数w=f(z)により、D内の曲線

  

は、一般に、w平面の曲線

  

にうつされる。

特に、fDで正則で、Cが滑らかな曲線ならばfによるCの像であるΓも滑らかな曲線になる。

C₁C₂z₀を通る滑らかな曲線とし、Γ₁Γ₂w=f(z)によるそれぞれの像とする。z₀におけるC₁C₂の接線のなす角がw₀=f(z₀)におけるΓ₁Γ₂の接線のなす角に向きを含めて等しいとき、w=f(z)z₀において等角写像という。

 

定理

w=f(z)z₀において微分可能、かつ、とする。このとき、w=f(z)z₀において等角写像である。

【証明】

z₀をとおる2つの滑らかな曲線をC₁C₂とし、とする。

  toukaku-siki-001.png

とおくと、仮定よりf(z)は微分可能だから

  

である。

また、だからz₁z₀の十分近くにとるととすることができるので、

  toukaku-000.png  

これより

  toukaku-siki-002.png

偏角をとって

  toukaku-siki-003.png

一方、

  toukaku-siki-004.png

だから、

  

(証明終了)

 

したがって、のときz₀において必ずしも等角写像ではない。

 

例 とすると、n=1のときはz平面の全点で等角、n≧2のときはz=0以外で等角である。

なぜならば、n=1のとき、つまり、f(z)=zのとき、

  

であり、n≧2のとき

  

となり、z=0のときにf'(0)=0になるから。

たとえば、n=2のとき、原点を通る直線w平面上の直線にうつされ、実軸となす角度がcから2cに変わる。

 

だけれども、定理より、w=f(z)が正則な関数であれば、となる点z₀以外での等角性は保証されるので、fが定数関数でなければ、ほとんどの点で等角写像である。

 

問1 次の場合について、w=f(z)による写像が等角でないようなz平面上の点を求めよ。

【解】

(1) とおくと、

よって、
  

 

(2) とおくと、

  

したがって、f'(z)=0

  

よって、z=±1

(解答終)

 

問2 

  

による円|z=cの像を求めよ。

【解】

  

おとくと、

  

よって、|z=r=c=1のとき、

  

0≦θ<2πの範囲でθを変化させると、−1≦u≦1となりり、w平面の実軸上の|u|≦1の線分にうつる。

z≠1のとき、r=cとおくと、①より

  toukaku-siki-007.png

また、cos²θ+sin²θ=1だから、

  toukaku-siki-008.png

の楕円にうつる。

(解答終)

 


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複素関数と1次変換 [ネコ騙し数学]

複素関数と1次変換

 

複素平面上の点集合Sの各点zに1つの複素数wが対応するとき、wz複素関数といい、w=f(z)で表す。このとき、z独立変数w従属変数といい、Sをこの関数の定義域という。また、zwのそれぞれの実部、虚部を分けてと書くと、w=f(z)は、実変数x,yの2つの実変数関数が与えられることと同等である。

 

関数w=f(z)が与えられたとき、変数zの値を表す複素平面をz平面、変数wの値を表す複素平面をw平面という。このとき、この関数は定義域Sに含まれるz平面上の点集合S’w平面上の点集合へうつす写像と考えられ、によるS'の像という。

 

abcdを複素数の定数とするとき、

  

の形の有理関数を1次関数という。これによって与えられたz平面からw平面への写像を1次変換という。

 

1次変換は、

c≠0のとき

  

c=0のとき

  

と変形されるから、1次変換は次の3つのタイプの1次変換の合成写像。

ⅰ) w=z+α (平行移動)

ⅱ) w=αz (原点まわりの回転と相似変換の合成写像)

ichiji_henkan-graph-001.pngⅲ)  (単位円|z=1に対する反転と実軸に対する対称変換の合成写像)

とすると、

  

だから、点zの写像と同じ複素平面上に求めるには、原点Oと点zを結ぶ半直線上にとなる点z₁をとり、実軸に関するz₁の対称点をとればよい(補足参照)。

したがって、z平面の原点を中心とする半径ρの円|zは、w平面上の原点を中心とする円|w=1/ρにうつされ、また、z平面上の原点を通り実軸と角φをなす半直線arg z=φは、w平面上の半直線arg w=−φに写される。

 

問 w=1/zにより、z平面の直線x=cy=cc≠0)はそれぞれw平面上のどのような点にうつされるか。

【略解】

z平面上の直線x=c上の点を(c,t)とし、w=1/zによってうつされるw上の点をz=u+ivとすると、

  

tを消去すると、

  

したがって、x=cは、実軸上の点を中心とする半径に円うつされる。

同様に、y=cは、虚軸上の点を中心とする半径の円にうつされる。

(解答終)

 

問の結果から、一次変換w=1/zによって、原点を通らない直線は原点を通る円に、逆に原点を通る円は原点を通らない直線にうつされることになる。

 

1jihenkan-graph-002.png 【補足】

複素平面上の点zを極形式で表すと

  

したがって、

  

また、このことから、原点を中心とする半径ρ>0の円|zは、1次変換によって

  

つまり、原点を中心とする半径1/ρの円にうつされることがわかる。

 


タグ:複素解析
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微分方程式の解法のまとめ2 (2階線形微分方程式) [ネコ騙し数学]

微分方程式の解法のまとめ2 (2階線形微分方程式)

 

§1 定数係数の2階線形微分方程式

1−1 同次方程式

定数係数の2階同次線形微分方程式

  

の形の解をもつとすると、

  

だから、

  

したがって、次の特性方程式

  

を解くことによって同次線形微分方程式の一般解を求めることができる。

(ⅰ) 特性方程式の解が相異なる2根r₁r₂の場合

  

(ⅱ) 特性方程式の解が重解rの場合

  

(ⅲ) 特性方程式がの解が虚数解の場合

  

 

問 次の微分方程式の一般解を求めよ。

   pde2-002.png

【解】

(1) 特性方程式

  

したがって、この微分方程式の基本解は

よって、一般解は

  

 

(2) 特性方程式

  

と、特性方程式の解が重解r=−1なので基本解はである。

したがって、一般解は

  

 

(3) 特性方程式

  

と、特性方程式は虚数解を持つので、基本解は

したがって、一般解は

  pde2-003.png

(解答終)

 

1−2 非同次線形微分方程式

非同次線形微分方程式

  

の一般解は、同次方程式の一般解と非同次方程式の特殊解の和である。

 

問 次の微分方程式の一般解を求めよ。

 pde2-004.png

【解】

(1) 特性方程式は

  

よって、同次方程式の一般解は

  

また、y=ax+bが非同次方程式の特殊解であるとすると、

  

よって、y=x/2−1は特殊解である。

非同次方程式の一般解=同時方程式の一般解+非同次方程式の特殊解、だからこの微分方程式の一般解は、

  pde2-009.png

 

(2) 特性方程式は

  

よって、微分方程式の右辺を0にした同次方程式の一般解は

  

が非同次方程式の特殊解とすると、

  pde2-006.png

よって、は特殊解。

したがって、

  pde2-012.png

(解答終)

 

 

§2 一般の2階線形微分方程式

非同次方程式

  

の一般解は、定数係数の場合と同様に、同次方程式

  

の一般解と非同次方程式の特殊解の和である。

同次方程式(2)の基本解をy₁y₂とすると、(2)の一般解は

  

で、非同次方程式(1)の特殊解y₀

  pde2-007.png

 

問 次の微分方程式の一般解を求めよ。

  pde2-004.png

【解】

(1) 同次方程式の基本解はだから、ロンスキアンW

  pde2-013.png

よって、特殊解は

  

よって、一般解は

  pde2-009.png

 

(2) 同次方程式の基本解はだから、ロンスキアンW

  pde2-010.png

よって、特殊解y₀

  

したがって、同次方程式の一般解は

  pde2-012.png

(解答終)

 

ロンスキアンWを用いるとこのように機械的に特殊解を求めることができるけれど、行列式と積分の計算が必要になるので、この問題のように特殊解の形が容易に推測できる場合は避けるべき。

かならず指数関数を含む部分積分の計算をしなければならないので、計算間違いしやすい!!

 


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微分方程式の解法のまとめ1 [ネコ騙し数学]

微分方程式の解法のまとめ1

 

§1 1階常微分方程式の解き方(基本)

1−1 変数分離形

  pde1-001.png

  pde1-002.png

 

1−2 同次形

  

y=uxとおくと

  pde1-003.png

  

y=uxとおくと

  pde1-004.png

と、同次形を変数分離形に変換することができ、

  pde1-005.png

を積分することにより、

  pde1-006.png

を得る。

 

1−3 1階線形微分方程式

  pde1-007.png

右辺Q(x)=0とおくと、同次方程式の一般解をえる。C=0としたときの特殊解をy₀とすると、非同次方程式の一般解はy=y₁+y₀である。

 

P(x)=xQ(x)=xとおくと、(1)より一般解は

  


【別解】

y₀=1y'+xy=xの特殊解。また、同次方程式y'+xy=0の一般解はだから、非同次方程式y'+xy=xの一般解は

  

(別解終)

 

 

§2 ベルヌーイ形、リッカチ形の微分方程式の解き方

2−1 ベルヌーイ形の微分方程式

  pde1-009.png

ただし、n=0のときは線形、n=1のときは変数分離形なので、n=0n=1の場合は除く。

微分方程式の両辺をで割ると、

  pde1-010.png

ここで、とおくと、

  

となるので、これらから次の線形微分方程式が得られる。

  pde1-000.png

 

  pde1-200.png

これはn=−2の場合のベルヌーイ形の微分方程式。

したがって、両辺にをかけて

  pde1-011.png

とおくととなるから、

  pde1-012.png

として1−3の公式(1)を用いると、

  

よって、一般解は

  pde1-019.png

 

2−3 リッカチ形

  

これは一般的に解くことはできないが、1つの特殊解y₁が分かっているとき、次のように解くことができる。

  

だから、上の式からこれを引くと

  

ここで、とおくと

  pde1-013.png

と、ベルヌーイ形の微分方程式に変形することができる。

  

y=1はこの微分方程式の特殊解だから、u=y−1とおくと、

  

と、ベルヌーイが形の微分方程式になる。

これはn=1の場合だから、両辺をで割り、さらに

  

とおくと、

  pde1-014.png 

よって、1−3の(1)より

  

 

 

§3 クレーロー形

  

両辺をxで微分すると、

  pde1-016.png

p'=0よりp=c

よって、

  

また、のとき、

  

 

  

両辺をxで微分すると、

  pde1-017.png

よって、一般解は

  

x=1/p²のとき

  

両辺を2乗して

  

よって、特異解は

  


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第21回 ベクトルを用いた連立常微分方程式の解法 [ネコ騙し数学]

第21回 ベクトルを用いた連立常微分方程式の解法

 

次の連立常微分方程式について考える。

  21b-001.png

この連立常微分方程式の解がであるとし、①と②に代入すると、

  21b-002.png

だから、これで両辺を割ることができて、

  

という連立方程式が得られる。

行列と(縦)ベクトル

  21b-000.png

を用いて③式を書き換えると、

  21b-003.png

さらに、これを単位行列E

  

を導入し、式を変形すると、

  21b-004.png

すなわち、

  21b-005.png

もし、行列A−rEが逆行列をもつならば、

  

となり、連立方程式③の解はa=b=0になってしまうので、a=b=0以外の解をもつためには、行列A−rEが逆行列をもたない、つまり、その行列式

  

がでなければならない。

よって

  

そして、③式の第1式から、

r=1のとき

  

で、a=1にすると

  

r=3のとき

  

となる。

以上のことから、が基本解のセット、すなわち、この微分方程式の解ベクトルで、この微分方程式の解は

  21b-006.png

 

このように、行列の固有値とその固有ベクトルを用いて連立常微分方程式を解くこともできるというお話。

このあたりの正確な議論をするためには、線形代数の基礎知識を必要とするので、こういうふうに解くこともできるのだということ。

 

この連立微分方程式は、次のように簡単に解くことができる。

①+②

  

①−②

  

④+⑤

  21b-007.png

④−⑤

  21b-008.png

そして、ここで

  

とおけば、

  21b-009.png  

となり、同じ結果が得られる。

 

二元連立常微分方程式ならば行列の固有値とその固有ベクトルを用いた解法を使う必要はないけれど、三元、四元、それ以上の多元連立方程式を扱う場合、行列とベクトルを用いた解法は強力なツールになる。

 

問題 次の連立微分方程式を解け。

  

【解】

  とすると、


aba=b=0以外の解をもつためには

  

固有ベクトルは、①の第1式より、

r=1のとき

  

r=5のとき

  21b-020.png

a=1とおくと、21b-siki-102.pngが解ベクトルとなり、一般解は

  21b-017.png

(解答終)

 

【別解】

連立微分方程式が

の形に書き換えるとすると、

  

これを解くと、

α=−1β=5のとき

  21b-013.png

α=1/3β=1のとき

  21b-014.png

①−②

  21b-015.png

①+3×②

  21b-016.png

ここで、

  

とおけば、

  21b-017.png

【別解2】

とおくと、微分方程式は

  21b-siki-100.png

zを消去するために、①にD−4をかけると、

  

これに②を加えると、

  

よって、この特性方程式は

  

したがって、が基本解で

  

また、第1式より

  

よって、

  21b-017.png

(解答終)

 


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