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誤差の蓄積 [ネコ騙し数学]

誤差の蓄積

 

  

の解は

  gosa-001.png

であり、Euler法は(2)式の積分を

  gosa-002.png

と近似し、

  

を計算し、以下、逐次的に

  

と計算し、微分方程式(1)の近似解を求める方法である。

特に、

  

と、等間隔の時、オイラー法は

  

となる。

そして、(5)の(局所的な)打ち切り誤差程度である。コンピュータを用いる解法では、この打ち切り誤差の他に計算機特有の丸め誤差などが発生するが、丸め誤差は打ち切り誤差と似た性質を持っているので、打ち切り誤差に含めることが可能であろう。

 

が正確にであるとき、積分によって得られるの近似値の間には

  

という関係が成立する。ここで、は局所的な打ち切り誤差を表す。

さらに、が誤差を含めば、にはこの誤差伝播誤差と局所的な打ち切り誤差が入る。この2つの誤差によって生じる誤差は、計算をするたびに蓄積し、時に近似計算の結果を無意味なものにしてしまう。

 

微分方程式(1)、すなわち、y’=f(x,y)のオイラー法による積分(5)において、が正確であれば、

  

である。

ここで、

  

の誤差を含めば、

  

右辺第2項をテーラー展開し、は十分小さく高次の項を無視できるとすると、

  

(10)式を(9)式に代入すると、

  

したがって、伝播誤差は

  

である。

よって、では、

  gosa-004.png

となり、では、

  

となる。

のとき、計算を進めるたびに誤差は増大してゆく。そして、hが小さければ、

  

であれば、誤差の影響は積分を繰り返すたびに小さくなり、やがて消失してしまう。

 

次の微分方程式があるとする。

  

この微分方程式の解は

  

である。

(13)式にEuler法を用いると、

   

となる。

誤差も(14)式に従うとすれば、

  

したがって、誤差因子1+λh

  

すなわち、

  

であれば、(伝播)誤差は常に一定の範囲に収まる、つまり、有界で、安定である。

λ>0のとき、(16)を満たすことはできないので、(積分の)計算を進めるたびに、伝播誤差が指数関数的に増大する。

 

参考までに、λ=±1h=0.1としたときの結果をグラフに示す。

λ=1のとき、誤差が指数関数的に増加していることが分かる。

 

Euler-gosa-001.png

 

対して、λ=−1のとき、誤差は0≦x≦1では増加するが、さらに計算が進むに従い、誤差が減少してゆくことが分かる。

 

Euler-gosa-002.png

 

また、λh=−2となるように、λ=−2h=1とすると、次のような振動解が得られる。

 

Euler-gosa-003.png

 

そして、λ=−3、h=1とすると、この計算はやがて発散してしまう。

Euler-gosa-004.png


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